令和4年度「第5回 東予歴史トリップ」
今治市大三島~大見神楽~
□ 開 催: 12月18日(日)10:00~12:30
□ ガイド担当校: 今治北高校大三島分校 島デザイン部
□ 特 別 ゲ ス ト: 大見神楽保存会 代表 松野幾男 様
大見神楽保存会 代表補佐 藤原徳昭 様
10:00 スタート ①大見港・砂浜
心配された雪の予報から一転、冬の澄みきった青空のもと、参加者一同が大見八幡太神社へと続く石段のたもとの大見港岸壁に集合しました。
本日のガイドを務める今治北高校大三島分校島デザイン部の生徒たちから、今回のテーマであり、およそ450年に渡って大切に受け継がれている大見神楽についての解説の後、御神楽の先導役である「露払い」の衣装をまとわれた、特別ゲストである大見神楽保存会の藤原徳昭さんがご登場です。
ここで、御神楽の行列が社殿内へ向かう「神殿入り」の前に行われるという“お清めの儀式”を実際に体験です。まずは、砂浜に降りた「露払い」の藤原さんが刀の柄を海水に浸け、続いて、参加者一同が順にその刀の柄を握ります。厳かな空気を感じた後、御神楽奉納の舞台である大見八幡太神社へと出発しました。
10:25 ②大見八幡太神社
実際の御神楽奉納さながらに「露払い」の先導で参加者の行列は石段を進み、拝殿をぐるりと一周して正面へ。高校生たちは、大見神楽の流れや舞のエピソード、神社の歴史などを解りやすくガイドしました。さらに、これらを後世に残そうとする地域の人々の想いや拝殿正面の木彫りの不思議な動物の紹介など、その着眼点が光る生き生きとした説明に、参加者一同は熱心に聞き入りました。
また、今回は特別に奉納の舞台となる拝殿内に入らせていただき、歴史を感じる絵馬などにも囲まれ、御神楽の舞の姿に思いを馳せました。
10:48 ③姫坂神社
柑橘畑とキラキラ輝く海を右手に眺めながら、大見八幡太神社から続く高台の小道を5分ほど進み、紅葉鮮やかな姫坂神社に到着しました。ここ姫坂神社でも、平成23年までは、大見八幡太神社と1年交代で御神楽の奉納が行われていたそうです。
神社を巡る伝説など、高校生たちによる興味深いガイドを聞いた後、参加者一同は思い思いに境内からの美しい景色を楽しみました。
続いて、かつては地域のお祭りでみこしや獅子舞が通った参道を下って行き、参道入口の目印であり、鳥居の原型ともいわれる石柱をくぐって、次の立ち寄りスポットへ移動します。
11:08 ④大見集会所
大見集会所で参加者一同を出迎えてくださったのは、大見神楽保存会の松野幾男さんと、再びご登場いただいた藤原さんです。
御神楽の面や陣羽織、小道具など貴重な品々をご紹介いただき、参加者はそれぞれお好みの陣羽織を実際に身に着けて、小道具の弓矢などを手に持ち、お二人から舞の型を教わりつつ記念撮影タイム。和やかなひとときを過ごしました。さらに、お二人からは、舞のひとつ「四天」の一部をご披露いただき、その見事な所作に参加者一同はくぎ付けとなりました。
12:00 ⑤大見遺跡と柑橘畑
大見集会所から15分ほど海岸沿いの遊歩道を歩き、縄文時代の遺跡が発見されたという柑橘畑に立ち寄りました。この場所は、かつては、干満により渦巻く潮の流れを避けるための、丸木舟の潮待ち場だったのではないかという高校生たちの解説を聞き、今は柑橘畑の下に眠っている遺跡と太古の暮らしぶりを思い浮かべました。
12:15 ゴール 大見港
ここで、高校生たちから、さらなるお楽しみのご案内です。
1つ目が、令和5年1月21日(土)10時より村上三島記念館ホールで開催される伝統芸能共演会。ガイドを務めた高校生たちが、獅子舞と大見神楽の調査研究発表を行います。交流のある島根県立江津高校神楽愛好会を迎えての開催で、石見神楽の公演も行われる予定です。
2つ目が「Locatone」。これは、東京の大正大学と協力して制作した音声ガイドアプリで、大山祇神社のほか島内各所において、高校生たちのガイドをスマホで楽しむことができます。
そして、トリップの最後は、高校生たちから参加者一同へ、大三島を模った手作りアクセサリーを手渡しながらのお見送り。奥深い歴史と美しい景色や、高校生たちと特別ゲストによる地域への想い溢れる素晴らしいガイドを満喫して、無事終了。解散となりました。
今回の「東予歴史トリップ」にご参加いただいた皆様、ガイドを務めた今治北高校大三島分校島デザイン部の皆様、ならびに多大なご協力をいただきました大見神楽保存会代表 松野幾男様、同代表補佐 藤原徳昭様、大見八幡太神社宮司 藤原政憲様、誠にありがとうございました。
当日の様子はこちら !
今治CATVさんに取材いただきました !