新居浜市


 

令和4年度「第3回 東予歴史トリップ」

新居浜市~別子銅山~

 

□ 開  催    日  時: 2022年10月23日(日)10:00~12:30

□ ガイド担当校: 新居浜南高校 地域共創系列

□ 特 別 ゲ ス ト: 別子銅山記念館館長 髙橋雅史 様

 

新居浜南高等学校生がガイドをつとめる2時間半の歩きツアー、東予歴史トリップ、新居浜市で開催した別子銅山編のルートマップ

 

10:00 スタート 山根総合体育館 入口前

ガイドを務める新居浜南高校の皆さんが、ガイドブックと、別子銅山で採掘された銅鉱石やカラミ(銅の製錬の際、鉱石に含まれていた銅以外の岩石が分離して固まったもの)のプレゼントでお出迎え。参加者の皆さん、嬉しそうに受け取っていました。

コースの紹介などの説明の後、一同出発しました。

 

10:08 ①山根グラウンド

新居浜市民に親しまれている「山根グラウンド」の立派な石積みの観覧席は、別子銅山の従業員の「作務」と呼ばれるボランティアによって、すぐ隣の国領川から運ばれた石で建設されたそうです。その石積みを間近で見ながら、「えんとつ山」に向かってみんなで登っていきました。

 

10:31 ②山の上ポスト

煙突が建っている頂上までの道中、山の中にぼつんと「ポスト」が立っています。えんとつ山を守る「えんとつ山倶楽部」の皆様が設置されたもので、中には訪れた人がメッセージを残せるノートが置かれています。記念のメッセージを書いたカードをみんなで貼って、思いを込めました。

 

10:37 ③旧山根製錬所煙突

光がさす新居浜の街を一望できる頂上に到着すると、目の前にそびえる煙突が現れました。スタートでもらった銅鉱石とカラミを見比べながら、この煙突が銅の製錬でできたカラミから鉄を取り出すために使われていたこと、苦労の末に九州の八幡製鉄所よりも早く鉄を取り出すことに成功したこと、しかし公害により7年で使用を中止したことなどを学びました。そのチャレンジ精神や、現代にも通じる自然への配慮に触れ、今なお新居浜の人々に親しまれている「えんとつ山」の魅力を実感しました。

 

11:07 ④別子銅山記念館

「別子銅山記念館」では、館長の高橋さんが一同を迎えてくださいました。改めて別子銅山の歴史を深く学ぶとともに、当時の活気や人々の暮らしを想像することができました。

 

11:40 ⑤大山積神社

別子銅山の守り神として今治市大三島から勧請した「大山積神社」を訪れ、銅山で働く人々の安全への祈りに思いをはせました。境内には、別子銅山開坑から250年目の年に採掘された一番良い銅鉱石が奉納されており、その重さなどをクイズ形式で、子供さんも楽しく学びました。

 

12:00 ⑥山根収銅所・下部鉄道跡

内宮神社の階段から見える、折りたたまれたような長い水路が「山根収銅所」です。マイントピア別子の辺りにある第4通洞から、採掘の際に出る銅の混じった水をここに流し、銅を取り除いていました。その仕組みを説明するために取り出したのは、銅が溶けた鮮やかな青の硫酸銅水溶液。鉄の釘を入れると、みるみるうちに水溶液中の銅が釘にくっつき、銅色に輝きだしました。

また、山から続く水路に寄り添うように、銅鉱石を運んだ「下部鉄道」跡が伸びていました。参道を横切って伸びる、自分たちが立っている道に線路が通っていたと聞き、驚いていました。

 

12:22 ゴール ⑦新田自彊舎跡

ゴールとなった、別子銅山の従業員向け教育施設「新田自彊舎」跡では、地域の持続的な発展のために教育に力を注いだ先人の願いと、先人が夢見た“新居浜の未来”に思いを馳せました。

 今回の立ち寄りスポット以外にも、新居浜の街にはまだまだ見どころがいっぱい。少しでも興味を持たれた皆様には、別子銅山関連遺産を巡っていただければ幸いです。

 

「東予歴史トリップ」にご参加いただいた皆様、当日のガイドのほか、別子銅山の研究と地域への還元に取り組んでいる新居浜南高校地域共創系列の皆様、ならびに多大なご協力をいただきました別子銅山記念館 高橋館長様、誠にありがとうございました。

 

 

当日の様子はこちら !

 

 

ハートネットワークさんに取材いただきました !